たべる

高崎市吉井町 地元の魅力を発信する「ごはん」の専門店

高崎市吉井町のごはん処『魅惑の白米』にて、店主を務める関根茉矢さんへインタビュー!「地元の魅力を発信する飲食店を目指す」という関根さんに、大好きだという白米への想い、そして地元・群馬への愛を語っていただいた。

2023.03.19

地域の魅力と「食」

高崎神流秩父線沿い、お米のマークが可愛いお店へやってきました

高崎市の「食」といえば、パスタ、焼きまんじゅう、うどん、ホルモン……。これらに代表される地元グルメは、今まで多くの人に高崎市の魅力を伝える役目を担ってきた。ただ「美味しい」というだけでなく、愛情をこめて作られる食材や製品開発までの道のりに浮かび上がる“人”の姿が、地域全体のファンを増やしている。

 

『魅惑の白米』

笑顔がステキな店主・関根さんと、こだわりの土鍋

今回訪れたのは、高崎市吉井町。ユニークな店名が目を惹くごはん処『魅惑の白米』へやってきた。お話を伺ったのは、店主を務める関根茉矢(せきねまや)さん。2022年10月よりお店をオープンし、一人で厨房を担当している。

関根さんは自身のお店について、「地元の魅力を発信する飲食店を目指す」と語る。大好きだという白米への想い、そして地元・群馬への愛を語っていただいた。

『高崎で暮らす』では珍しく新店舗の取材ですが、じっくりお話いただいたアツアツの地元愛をお届けします。(今回も、飯テロ注意です🍚)

飲食の道を志したきっかけ

お米に対して真剣勝負の店舗だからこそ、一日限定20食! 
ご来店の際はご予約をおすすめします

群馬県沼田市出身の関根さんは、『魅惑の白米』の料理の全てを一人で担当する料理人だ。まずお話いただいたのは、飲食の道へ入ったきっかけについて。これまでの歩みを教えていただいた。

「私がぼんやり『自分で飲食店をやりたいな』と思い始めたのは、16歳~17歳の頃でした。当時は居酒屋さんで働いていて、不純な理由ですが『自分でお店を持って、お金を稼ぎたい』と思ったんです。ただ、その頃の働き方は私に合っていなくて……『私ならもっとこうするのに』という想いが芽生えてきたことが、自分のお店を持ちたいという想いをブラッシュアップしていきました」

より良い働き方、より良いお店作りについて悩んだことが、今に繋がったという関根さん。その後は一度、飲食店を辞めたという。

「5年間働いた飲食店を辞めて、次はどうしようかと悩みながら、小売業界の仕事などを経験しました。実は、その時の上司だった方と一緒に、今のお店をやっています。彼女はとても接客が上手で、“親しみがありつつ、懐に入りすぎない接客”に惹かれて、お店を立ち上げるときに協力をお願いしたんですよ」

「その後、やはり自分のお店を作りたいと考え、2~3年前から本格的に飲食店立ち上げのために動き始めました。一度は辞めた飲食の道ですが、別の業界を経験したことで良い出会いがあったので、良い回り道だったなと思っています」

お米が主役のごはん屋さん

「お米がちょうど炊きあがったときに、甘くていい匂いがするんですよ」と関根さん
土鍋は伊賀焼の窯元へ赴き、作り手の方の話をお聞きしてから使うほどのこだわりです

お店作りに向けて動き始めた関根さんだが、当時はまだ、“お米が主役”というコンセプトはなかったという。現在のお店へ辿り着くまでのチャレンジについて、お話いただいた。

「お店をやろうと決めてから、国内数ヶ所のホテルや旅館の厨房で調理を経験しました。様々な現場を見ることで技を覚えたいという気持ちもありましたし、色んなお店を知る中で、自分のお店の構想を練りたいと思ったんです。その中で、ある日“土鍋炊きのごはん”に出会いました。私はそのごはんを食べた時『これが、ごはんの一番おいしいかたちだ!』と感じたんですね。土鍋炊きのごはんを出したい、美味しいごはんの魅力を伝えたい――そんな想いから、“お米が主役”というコンセプトが固まりました」

うどんが食べたければうどん屋さん、お寿司が食べたければお寿司屋さん……と専門店があるように、「美味しいごはんが食べたい人のための、お米が主役のごはん屋さん」を目指したと語る関根さん。自身が“白米好き”であることを活かして、ごはんを美味しく食べられるスタイルを追求していった。

「お米や土鍋の種類、ごはんの炊き方は、自分たちが色々試した中で美味しいと思う方法を採用しています。今のスタイルが決まるまで、とにかくひたすらお米を炊きました!(笑)お米を研ぐ回数や浸水時間、休ませ方……前日から仕込むので手間が掛かりますし、お客様の好みに合わせて炊き加減を選ぶことができないのですが、ぜひ一度“私たちが追求した美味しいごはんの食べ方”を味わってほしいと思って提供しています」

「ごはんが主役のお店なので、全体的に旅館や和のイメージを大事にしています。一人一人にお品書きをお渡しし、炊きあがるまでの時間に前菜を楽しみつつ、『魅惑の白米』の世界観に入り込んでから土鍋のごはんを食べる。自分一人で土鍋一つ(一合)を食べることは少ないと思いますが、一人で食べるからこそ好きなペースで、好きな蒸し方でお召し上がりいただけます。意外と女性のお客様でも、8割の方は完食されますね。『思ったより食べられて驚いた』『おかずに対してごはんが足りない!』という声も多くて、嬉しい気持ちです」

「窯元で土鍋の作り手の方からお話をお聞きすることで、心が引き締まる」と関根さん。そういうお話を聞くことで、より一層、土鍋ごはんが美味しく感じますね~

地域の食材が伝える想い

お米が主役ではありますが、ごはんの“お供”たちへのこだわりもすごいんです! ちょうどいい「ごはんがすすむ味付け」をぜひご賞味ください

『魅惑の白米』で使われているお米は、群馬県利根郡川場村のブランド米『雪ほたか』。関根さんが白米同様、愛してやまないのが地元・群馬県のこと。地元の「食」への想いを聞いてみた。

「私はすごく群馬県が好きで、自分が飲食店を始めたら、群馬の美味しさをお伝えできるお店を作りたいと思っていました。美味しいお肉や野菜、川魚、山菜、そしてお米。食には色んな人を集める力があると思うので、まずは『群馬の美味しいお米』を多くの人に知ってもらえるように、と活動しています。意外と群馬県内の人の方が、群馬の美味しい食のことを知らなかったりするので、地元の人にも楽しんでほしいです。地元愛に溢れているというか、……結構、“暑苦しい”性格なんですよ」

一合食べきれない方は、おにぎりにして持ち帰ることもできます。
お母様のご実家が農家をされていたという関根さんならではの、フードロスを出さない取り組みです!

「まだ小さなお店なので、全部の食材を群馬県産の物で揃えられているわけではありません。でも、ゆくゆくは県内にある食材で提供したいですね」と夢を語ってくれた関根さん。県内食材の「フードロス問題」にも積極的に取り組みたいと話をしてくれた。

「群馬県が好きだという気持ちは、飲食店を始めてから強く思うようになった気がします。たぶん、農家さんや生産者の方に会って、食材への想いを知って、美味しさを実感したからでしょうね。『こだわりが詰まってるから、美味しいんだよ!』ということを伝えたい気持ちでいっぱいです。お店でメインのお料理を提供するときは、必ず私が運んでご説明するようにしているのも、そういう想いをお客様へ直接伝えたいという気持ちがあるからです。なるべくお客様とお話する時間を持ちながら、群馬県の食の魅力を発信できる飲食店を目指したいと思います」

お客様と共につくる店

最後にお聞きしたのは、お店のこれからについて。オープンしてからのことを振り返りながら、お店を続けていく上で大事にしたい想いを教えていただいた。

「お客様からはよく『どうして吉井町に出店したの?』と聞かれます。私もお店をやるまで知らなかった地域だったのですが、この場所を見た瞬間に、お店の様子が鮮明にイメージできるほどビビッときてしまったことが理由です。当店はランチにしては価格帯が高いので、地域の人が気軽に来ていただくのは難しいかもしれません。ですが、県外からのアクセスがいい場所なので、広範囲からお客様が来店くださいます。地域の方も優しく接してくださいますし、この場所にお店を出して良かったなと思います」

店内の湯飲みや椅子は、よく見ると色や形がバラバラ 「お気に入りを見つけて、くつろいでほしいと思います」と関根さん

まだお店を始めて半年足らず、思うようにいかないことへの悔しさや悩みもたくさんあるという。そんな時、彼女が大事にしているのは「お客様と向き合うこと」だという。「何日も前から予約して楽しみに来てくれたお客様」や「遠くから高速道路を使って来てくれたお客様」など、一人一人の背景を想像したサービスをしたいと話す関根さん。実際、プレオープン期間に訪れたお客様の声から、新たなメニューやサービスも開発された。

「忙しく仕事をしていると、つい“お店目線”で考えてしまいがちなので、私がお客様の立場だったらどう思うかということも、判断基準として大事にしています。お店で働いた経験はあっても、自分でお店をやるとなると全然違っていて、難しいことも多いです。でも、自分のこだわりとお客様の要望がどちらも叶うような店づくりに挑戦していきたいと思います」

「Instagramに想いを書いたり、店名を『魅惑の白米』と名付けたりしたのは、自分なりの“道しるべ”を立てている感じです。まだまだ道のりは長いですが、お客様を虜にできる“魅惑の白米”が出せるお店になれるように……そんな意気込みを自分に言い聞かせながら、頑張っていきたいと思います」

食、人、地域を大事にする飲食店『魅惑の白米』。吉井町にできた新店が教えてくれる食の楽しみ方は、私たちに暮らしの楽しみ方を見つけるヒントを教えてくれている。

 

魅惑の白米

住所:〒370-2132 群馬県高崎市吉井町吉井547-3
電話:027-388-0368
営業時間:昼の部10時-16時(LO15時) 夜の部17時-21時(LO20時)
     ※完全予約制(当日16時まで予約可)
定休日:毎週木曜日、第一、第三水曜日(祝日は営業)

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この記事に関連するメンバー

西 涼子

どうも、こんにちは!
群馬県でフリーのライターをしている西(編集長)です!
地域を盛り上げる力は市民から!ということで、
イチ高崎市民の目線から、高崎市の魅力を発信しています。

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