【後編】高崎市綿貫町 “高崎暮らし”を楽しむ妖精が語る、自分らしく生きること
高崎市綿貫町の『群馬の森』で暮らす、“高崎暮らし”を楽しむスペシャリスト・おたふくまぽくぽくさんにインタビュー。妖精の目線からみたこのまちの魅力とは何だろうか?ぽくぽくさんと一緒にまちの良さを再発見しながら、愛すべき日常を感じてみよう。
2019.05.10
こちらはインタビューの後編となっております ⇒ 前編はこちら
暮らしを語る
森暮らし、まち暮らし
高崎の暮らしを楽しんでいる様子のぽくぽくさん。森に暮らしながらまちへお出かけするというスタイルには、どのような魅力があるのだろうか? 交通や物流、インターネットの発展によってさらに磨きがかかったこのまちの良さを、妖精目線で語ってもらおう。
ぽくぽくさんに質問です。高崎市の“森”と“まち”……両方の魅力を教えていただけますか?
もり は いま も むかし も ずっと のんびり していて いごこち が いいよ。
まちに でると いろんな おみせ が あって おもしろいよ。
おいしいもの も たくさん あって まよっちゃうね。
“森”には土地の良さが、“まち”にはひとの良さがあるということですね。
“森”の暮らし……ってどんなものなんでしょうか? 編集長は未体験ゾーンです。
もり は おおきい き が いっぱい あって とっても いいにおいがする。
もりでは ねこちゃん ふくろうさん うさぎさん いろんなむしさん と
たくさん の なかま が たくさん いるよ。
みんな とくいぶんや が ちがう から いろいろ たすけあっているよ。
みんな と もり を たのしくしようって いつも はなし あっているよ。
ぽくぽく は ときどき だいどんでんぐりがえし っていう とくいわざ を ひろう して
もり の みんな を びっくりさせたりするよ。
すごいわざ だよ。 なにか の きかいに やってみせるね。 ふにふに。
大どんでんぐり返し! 静かに見える『群馬の森』も意外とにぎやかですね~。
ひと も よく さんぽ してくるから て を ふってる けど あんまり きづかれないよ。
びじゅつかん にも よなか に ときどき え を こっそり みにいったりするよ。
なんじょうかずおさん が かいた “こやぎのくるへや” って いう え が
てんじ して あるんだけど その え が だいすき で いくたび に じっくり みるんだよ。
ぽくぽく も おえかき だいすき。 ふふふ。
のびのびとした暮らしと自然のそばにある芸術!
これはかなり、クリエイティブな感性が刺激されそう……。
かんのんやま や はるなほうめん も よく あそびに いくよ。
あっち も いいもり が ひろがっているね。 ゆめ が もりもり。
高崎市は市内を巡るだけで異なる自然と触れあえる場が多いですから、自然の雄大さを感じながら、人の手が生み出す作品を気軽に鑑賞できるのは私も高崎のいいところだなぁと思っています。
“田舎”と“都会”の中間だからこそ、“いいとこ取り”出来るのがこのまちの魅力なのかもしれません。
続いて高崎の“まち”についても教えてください。
ぽくぽくさんはどんな楽しみ方をしているんですか?
ぽくぽく は きほん ちいさい から ちいさな ろじ や すきま を あるく のが だいすき。
しらないみち を あるくと あたらしい はっけん が あるね。
いろんな ひとに あえて おもしろいよ。
すてき な ちいさいおみせ も たくさん あるから ひょっこり あそびにいくよ。
おいしい おさけ も たしなんじゃうよ。 うふふ。
高崎のまちには個性的なお店がたくさんありますもんね。
お酒を飲む、というのは意外でしたけど……!
ちいさい から こども に まちがわれちゃう けど
ぽくぽく は むかーし むかし から おさけ も たしなんでるよ。
さいきん は じゃっくだにえる・てねしー はにー が とっても おいしいね。
ばにらあいす や いちご に ちょっと かけて たべても おいしいよ。
くまさん だけに はちみつ は ますと だね。 こんど ごちそうするね。 ぺろり。
ぽくぽくさんは長年、高崎のまちを楽しんでいるようです。よく行くお店もあるんでしょうか?
話を聞いていたら、おなかがすきましたね……せっかく『灯り屋』に来たことですし、あつあつのグラタンを食べましょうか。
わあい。 いいねいいね。
もり での くらし を まち で はなす と みんな たのしそう に きいてくれるよ。
そして ぽくぽく は まち の はなし を きいて いつも わくわく してるよ。
地域の特色に合わせて、柔軟なスタイルで楽しむのが“ぽくぽく流”の高崎暮らし。ぽくぽくさんを見習って、地域による暮らし方の違いを楽しんだり、見知らぬ高崎のまちを歩いてみたりするのもいいかもしれない。
曖昧に生きる
ハレもケも
ここまで、ぽくぽくさんの暮らし方について紹介してきた。“妖精”ということもあり、私たちの暮らしとは違う話も多かったが、ぽくぽくさんが「たのしいよ」「おもしろいよ」と話す内容――友達とまちを歩くことであったり、お気に入りのお店を見つけることであったり、好きな場所を良くしようと活動すること――は私たちの日常と何ら変わりないことに思える。
ぽくぽくさんの生き方は“曖昧”だ。性別や年齢、種族、サイズ、目的……明らかでないことは多い。それでも、ワクワクする暮らしが実現しているのはなぜだろうか?
ぽくぽくさんの生き方をお聞きした時、曖昧とメリハリどちらも大事だという話をしていただきました。メリハリのある暮らしの良さはわかるのですが、曖昧ってどういうことでしょう?
ぽくぽく は“いなたい”という ことば が すきだよ。
ぐぐってみてね。ぐぐって ぐんま。“ぐんま”って ことば も すきだよ。
そんな かんかく を だいじにして“ふぁんしー”に“のんき”にすごしてるよ。
わるくち は いっちゃ だめ だよ。 あ。 りすさん が あそび に きたよっ。
ぽくぽくさんの話って、宇宙みたいです。つかみどころがないのに、急に身近な話題や核心を突く言葉が飛び出してきますよね。
いなたく、ふぁんしーで、のんきに生きるかぁ……なんだか羨ましいような。
ふふふ。 ぽくぽく は のんき だから すぐ のんびり しちゃうよ。
それも ながいき の ひけつ かもしれないね。 あした も なにするか あんまり きめないよ。
たかさき の みんな は やさしいひと ばかり。
あと かわいいもの が すき な ひとが おおいよ。
かわいいもの が すきなひと は かわいいよ。
たかさき は まち が もり や はたけ や かわ に かこまれていて
とうざい なんぼく どこにでも いきやすいね。
そんなところに ある ぐんまのもり が とても きにいったんだよ。
もり に あそび に くる ひとたち は みんな えがお で すてきね。
ときどき あそんでた ぼーる を わすれていく ひと が いるから
ぽくぽく が ひろって あつめてるよ。 ひゃっこ くらい あるよ。
まるくて ふにふに したもの に めがないよ。
ぽくぽく は ずっと もり に すんでいる から
ときどき うみ を みると てんしょんまっくす だね。
みてみてえ。 うみだよ うみだよ うみだよって。 きゃっきゃっ。
ああー、その気持ちわかります!旅先で高崎にないものを見るとぐぐっとテンションが上がりますね。時々見るから、なのかもしれませんけど。
そういえば、楽しかった旅行の帰り道ってやけに山がきれいに見えるんですよね。知ってました?
やっやっやーやまやまやまー。へんしゅうちょ は『ちゃのあじ』っていう えいが みたかな。
へんなえいが で おもしろいよ。
曖昧に生きる、それは“白黒つけずに生きる”ことと同義なのかもしれない。様々な地域性があるまちで、自由に好きなことをして生きる。このまちからはどこへでも行けるし、どこからでも帰ることができる。ある人にとっては「ずっと住んでいるまちだからこそ、忘れてしまった魅力」があるかもしれないし、ある人にとっては「ずっと離れていたまちだからこそ、違った景色が見える」のかもしれない。いやいや、そんなこともきっと……“曖昧”に楽しめばいいのだと妖精の言葉が聞こえてくるようだ。
りすさん は ちいさい けど すごい すばしっこくて かっこいいよ。
とおく に みえる ねこちゃん は うた が じょうず だよ。
とりさんたち は まちのじょうほうつう で さいしん じょうほう を おしえてくれるよ。
むしさん は ちいさくて かわいいよ。
けせらんぱさらんさん は ふしぎないきもの だよ。ふえたり へったり する よ。
ぐんまのもりのなかま たち は みんな すてきだよ。
ぽくぽく は こうきしんおうせい で あちこち いくけど ずっと“のんき”だよ。
一人一人違った暮らしの中で、違う高崎の良さを見つけていけばいいんですね。時々、お互いの暮らしのことを教えあったりして。地域の情報発信をする意味を、また一つ見つけた気がします。
ぽくぽく は こかげ が だいすき。
ひかり と かげ が いりまじって うねうね うごいているのを ずっと みちゃうよ。
ひかり と かげ が おりなすあーと だよ。
おいしいもの を たべて。ゆっくりねて。さんぽして。おえかきして。
おんがく ききながら ほんよんで。ひるねして。ときどき ついーと して。
おもしろい いべんと にも こっそり さんかして。たかさき たのしいね。
これからも ぐんまのもりしゅうへん で せいかつ して いくよ。
となり の つばきしょくどう にも はしごしちゃおう。
からあげ とっても おいしいよ。
いいですね、ぜひ行きましょう。パディントンさんとケセランパセランさんと……読者の皆さんもご一緒に。皆さんが思う高崎の魅力、ぜひぜひ聞かせてくださいね!
ゆるみ、あそび
高崎市の『群馬の森』で暮らすぽくぽくさん。その自由な暮らし方と不思議なトークは、じんわりと心に届く大切なことを教えてくれる。地域、暮らし、人――様々な違いはあれど、お互いを認め合うことで豊かな暮らしや心が作られていくのかもしれない。
異色のインタビューとなった『高崎で暮らす』。“妖精が暮らしている”という曖昧さを受け入れてくれるまちのおおらかさが、本記事を支えてくれている。このまちの新たなキャッチコピーとして“妖精も楽しく暮らすまち、高崎”というのも、面白いかもしれない。
おたふくま ぽくぽく
ぐんまのもり に すんでいる おたふくま ぽくぽく
i am bear “Otafukuma Pokupoku” has fluffy puffy chubby cheeks.
※ ぽくぽくさん Twitter / https://twitter.com/otafukuma
※ぽくぽくさん Instagram / https://instagram.com/otafukuma
おまけ2
くまのパディントン(TM)展
6月23日まで開催予定の『くまのパディントン(TM)展』、ぽくぽくさんが展示を見てきた様子を紹介してもらいましょう!
いろんな さっか の ぱでぃんとん の え が たくさん みれるよ。
みんな たっち が ちがうんだけど どれも かわいかったね。
展示もボリューミーですが、グッズもたくさんありますね!パディントンのイラスト入りハンコもあってびっくり。マスキングテープやポストカードも可愛いですよ~!
楽しかったですね、ぽくぽくさん!
ぽくぽく は ぱでぃんとん が そふぁ に すわって きもちよく ねている
え が だいすきだよ。
あと すーぱー で たくさん かいもの しちゃう おはなし も だいすき。
こうしきずろく も げっと だね。 また みにいくよっ。
くまのパディントン(TM)展
会 期 2019年4月20日[土]-6月23日[日]
午前9時30分-午後5時(入館は午後4時30分まで)
休 館 日 月曜日(ただし4月29日、5月6日は開館)、5月7日
会 場 群馬県立近代美術館 展示室 1
観 覧 料 一般:820(650)円、大高生:410(320)円
*( )内は20名以上の団体割引料金
*中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料
この記事に関連するメンバー
西 涼子
どうも、こんにちは!
群馬県でフリーのライターをしている西(編集長)です!
地域を盛り上げる力は市民から!ということで、
イチ高崎市民の目線から、高崎市の魅力を発信しています。
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