ささえる

高崎市八島町 ラジオが届ける暮らしの安心、「地域の声」を聴く仕事

高崎市八島町のFMラジオ局『ラジオ高崎』にて、フリーアナウンサー&キャリアカウンセラーの佐藤さんへインタビュー。“地域の声”を発信する仕事と“地域の声”に耳を傾ける仕事の両面から、街の未来について語っていただいた。

2021.03.26

暮らしを支える

76.2Mhzといえば、の『ラジオ高崎』へやってきました!!
ガラス越しに見ていたスタジオへ初潜入……皆様もぜひ、写真でスタジオ気分を味わってくださいませ~

高崎の暮らしと情報

「暮らしと街」は繋がっている。普段活動する場所や見慣れた風景・出会う人々・慣れ親しんだ土地の文化は私達の一部であり、街の上に暮らしが、暮らしの中で街が作られている。

そんな「暮らしと街」を結ぶものは様々あるが、TVや新聞・ラジオ・雑誌など「メディア」の担う役割は大きいだろう。地域の情報発信は安心安全の暮らしを守り、特色ある地域の雰囲気づくりをしてくれる。いくつもの情報が絡み合いながらつくる街の様子は、丁寧に編まれた織物のように複雑で豊かな魅力に満ちている。

 

『高崎で暮らす』のポストカードと共に、写真を撮らせてくださった佐藤さん 絵になる一枚、ありがとうございます!

『ラジオ高崎』

高崎市八島町には暮らしの情報を伝える発信拠点・高崎市のFMラジオ局『ラジオ高崎』がある。街中の景色を見ながら収録できるスタジオで、市内へ日々の情報を発信し“高崎の声”を務めるフリーアナウンサーの佐藤由美子(さとうゆみこ)さんにインタビューさせていただいた。

“地域の声”として発信するフリーアナウンサーであると同時に、“地域の声”に耳を傾けるキャリアカウンセラーとしても活躍する佐藤さん。地域の情報に触れる仕事を通じて感じた、街への想いをお聞きしてみよう。

皆大好き“ラジ高”のホットなスタジオから、インタビューをお送りしますよ!!stay tuned~♪

地域の声

スタジオに座らせていただき、写真をパシャリ……マイクの先にはこの広い高崎の街(の暮らし)があると思うと、なんだか緊張しちゃいますね

フリーアナウンサーとして

『ラジオ高崎』や各種イベントでの司会など、高崎市内を中心にフリーアナウンサーとして活動している佐藤さん。まずはアナウンサーの仕事について、仕事を始めたきっかけから話を聞かせていただこう。

「あまり真面目でなかった学生時代、私は就職に際して漠然と“人と接する仕事がしたい”と思っていました。卒業後選んだ仕事は車の営業職、周りの環境や上司にも恵まれて、仕事も職場も楽しかったです。ただ、3年目に差し掛かる頃から『このまま10年先も、私は同じ仕事をしているのかな』と思うようになって。『もっと自分のやりたいことや、才能を活かせる仕事をしてみたい』と考え始めるようになりました」

「そんな時、たまたま読んだ上毛新聞で『NHKのリポーター募集』という小さな求人欄を見つけます。子供の頃から人前で話すことや発表することが好きだった私は、ダメもとで応募……結果は一次選考は通過したものの敢え無く落選。この時残念ではありましたが、なぜか不思議と落ち込みませんでした。今思うとオーディションの中で経験した“アナウンサーの仕事”は楽しく、自分のやりたい仕事を見つけられて嬉しかったんだと思います」

それから約半年、営業の仕事をつづけながら漠然とした日々を過ごしていた佐藤さん。ある日突然、チャンスが舞い込んだ。

「NHKの方から『アナウンサーに欠員が出たので来ませんか』と連絡が来たんです。迷うことなく私は新しい世界に飛び込んでいきました。そこから約3年間NHKの地方局アナウンサーを務め、その後東京のアナウンサー事務所に所属しフリーアナウンサーとして関東の放送局を中心に様々なTV番組やラジオ番組に出演させていただきました」

「私がアナウンサーになれた1番大きな理由は『チャレンジしたこと』、そしてサポートしてくれたのは『たまたま欠員が出た』という偶然のタイミングです。オーディションで落選しても、アナウンサーになれる可能性が1%しかなくても、挑戦することで道が拓けるということを学びました。『Planned Happenstance Theory(計画的偶発性理論)』という言葉がありますが、自然とチャンスが訪れるよう普段から積極的に活動して、偶然を活かすことが大事なんですね。私はその成功体験をもとに、常にチャレンジャーでいることを心がけて仕事をしています」

 

「たかさきグルめぐり」収録中の佐藤さん 小さな“地域の声”に耳を傾け、高崎の魅力を声に乗せて発信されています!

キャリアカウンセラーとして

アナウンサーとして働く一方、国家資格であるキャリアコンサルタント(=キャリアカウンセラー)としても活躍している佐藤さん。続いてはキャリアカウンセラーの仕事を始めたきっかけを伺ってみる。「アナウンサーとキャリアカウンセラーの仕事には、“意外な繋がり”があるんですよ」と話す彼女に、二つの仕事を通じて感じたことについても語っていただいた。

「アナウンサーとしてラジオを中心に楽しく番組作りをさせて頂き、約10年。40歳という節目の年齢を目前に控えたタイミングで、自分自身が“成長している感覚”を掴みにくくなってきたのを感じていました。そこで私は自分が成長するための“新しい武器”を探し始め、キャリアコンサルタントにたどり着きました」

経済や金融などのビジネス分野や料理・アロマなどの趣味分野の知識を武器に活動する人材が多いアナウンサー業界。「キャリアコンサルタント」を選んだ理由にはどんな想いがあったのだろうか。

「アナウンサーの仕事は『話すこと』と『聴くこと』。ラジオを聴いてくださる方に間違いなく情報を届ける(話す)ことも仕事ですが、番組に出演してくださる方への場づくり(聞く)も重要な仕事だと感じています。私はこの『聴くこと』がキャリアコンサルタントの仕事に通じると実感していて。アナウンサーとして培った“傾聴力”を活かせる仕事として、キャリアコンサルタントの仕事を選びました」

「また『(佐藤さんの)経験を学生・女性向けに話てほしい』という依頼が増えてきたことも、キャリアの仕事をしたいと思った理由の一つです。セミナーで自分の経歴をただ話すだけでなく、より役立つように伝える知識やスキルが欲しいと思いました。現在は『新島学園短期大学』にて非常勤のキャリアカウンセラーとして学生の仕事や就職にまつわる悩みに対してアドバイスを行ったり、文章の書き方、面接での印象アップの指導をしたりと精力的に活動しています」

ここからいよいよ、「話す仕事」と「聴く仕事」の両方から地域のお話を伺っていきます

佐藤さんが伝えたい「地域の声」のエピソードや想い…ぜひ読んでみてくださいね!!

この街だけの発信/受信

取材でお邪魔したスタジオには、地震時の放送マニュアルがありました。ラジオ局という「暮らしを守る情報の要」だからこその備え、とても頼もしく感じます。

地域と情報

アナウンサーとして/キャリアコンサルタントとして、“地域の声”を聴く佐藤さん。インタビューでは今までの活動を振り返るとともに、「印象的だった声の記憶」について質問させていただいた。その中で印象的だったのは『東日本大震災』の時の記憶。2021年3月現在、10年という月日が過ぎても鮮明に思い出す“地域の声”に想いを馳せてみよう。

「私が今までで一番『地元でアナウンサーをしていて良かった』と思ったのは『3.11』の時ですね。当時私は『ラジオ高崎』でニュースなど幅広い番組を担当していました。誰もが経験したことのない程大きな地震、何が起こったかわからないという混乱の中で、地域のラジオ局に居たからこそ“身近な情報”をお届けできた。多くの皆さんが『ラジオ高崎』を頼ってくださったことは、今でもはっきりと覚えています」

未曽有の大災害の中、私達はそれぞれの『3.11』を経験した。高崎市では建物の倒壊や停電が起き、職場や学校にいる家族は無事なのか、安心できる場所はどこかと不安になった人も多かっただろう。佐藤さんら『ラジオ高崎』のスタッフは、地道な情報収集とノンストップでの情報発信を続けてくれた。

「スタッフが集めてくれた情報を受け取って、丁寧に細かく伝えるのが私(アナウンサー)の仕事。あの震災を通じて、地域の情報を伝える大切さ・地域の放送局で仕事をする重要性を強く感じました。今でも当時ラジオを聴いた方から声をかけていただくことがありますが、頑張ってよかったなと思います。『今放送を担当しなければ、地元でアナウンサーをやる意味がない!』と思えるほど、使命感に燃えた経験でした」

「アナウンサーになることで、番組を通じて多くの“高崎人”と関われたことが嬉しいです。この街には面白い人、話題を持っている人、そして街が大好きな人が多いですね。皆さんに支えてもらってアナウンサーの仕事をしてきたからこそ、これからも街や街で暮らす人の力になれる発信を続けていきたいと思います」

“地域の声”を聴く仕事は、誰にでも務まるものではない。同じ街で暮らすからこそ聴こえる声があり、伝えられる想いがある。佐藤さんのお話は、地域とメディアの深い繋がりを教えてくれた。

“地域の声”が聴こえる街のスタジオだからこその取り組み、記憶にあるよ!という方もいらっしゃるかと思います。

コロナ禍でも頼りになる街のメディアの皆さん、いつもありがとうございます!

終始笑顔でインタビューに答えてくれた佐藤さん。「話のプロ」であり「聴きのプロ」がつくる楽しいトークの雰囲気、皆様にも伝わりましたか?

地域とキャリア

最後に伺ったのは、地域とキャリアの関わりについて。「この地域で暮らす女性のキャリア(=生き方)を応援したい」と今後の活動を検討している佐藤さんへ、未来の高崎について語っていただいた。

「『キャリア(=生き方)』を考える上で、地域の話は欠かせません。特に私のように女性、中でも子育てしながら働く人にとっては周囲のサポートや環境づくりが必要です。『スキルを活かして満足いく仕事ができる&子育てもできる』という社会を作るためにも、まずは地域の場づくりから取り組まなければならないと思っています」

自らの経験を活かして、地域で頑張る女性が活躍できる地域づくりをしていきたい――佐藤さんが昨年立ち上げた活動『キャリンク』は、「キャリア(生き方)を支えるリンク(繋がり)を大事にしたい」という想いを込めた活動グループだ。セミナーやグループワークといった学びを通じて、同じ地域で暮らす仲間の“繋がりづくり”や“地域の場づくり”を目指しているという。

「女性が活躍できる場を整備するためには女性に対する理解を深めることが大切なのはもちろんですが、男性の状況や気持ちを女性が理解することも大切。性別を超えてお互いが尊重しあい理解を深める努力を続けることが大切だと思います。自分の子育てや仕事と子育ての両立という経験を伝え・役立たせることで、高崎の街がより“女性が輝ける街”になれば嬉しいですね。女性活躍を目的にしていますが、男女も年齢も関係なく多くの人が意見や知恵を持ち寄ってくれることが大事だと考えています」

「ある人が『高崎が、もっと挑戦できる街になればいい』と言ったことがありました。今はなかなか挑戦しづらい、失敗が怖い社会だということはキャリアカウンセラーをしていても感じます。ただ、高崎が挑戦できる街――挑戦する人を応援してくれる、失敗しても受け入れてくれる街になればどうでしょうか。私自身も挑戦をし続けるとともに、挑戦する人を応援する街づくりに貢献したいと思っています。そして私自身まだまだたくさんの挑戦と失敗を繰り返しながらさらに成長していきたいと思います」

地域で頑張る人の声を聴き、地域へ向き合って発信を続ける佐藤さん。フリーアナウンサーとして、キャリアカウンセラーとして、そして1人の女性として。彼女らしい視点で描かれた未来図のように、この街がより“失敗を愛おしく受け止める暮らし”になればいいと願う。

 

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西 涼子

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